偶然の繋がりを生み出すソーシャルインフォデミックゲーム「SNEEZE」をリリース。α版のパイロットユーザーを募集
ロフトワーク内の事業ユニットMVMNT(ムーブメント)は、アーティストとの共創を通じて、新たな規範・行動様式を生み出すR&D「Alternative Code Series」を始動します。第1弾はアーティスト・ハッカーの石原航氏とのソーシャルインフォデミックゲーム「SNEEZE」。SNSで感染する仮想のウイルスの培養・伝染によって、偶然の繋がりを形成していく遊びとしてのコミュニケーションツールであり、人と人との連帯感のあり方に新たな可能性を提示します。
MVMNTは、このプロジェクトを通じて、新たなムーブメントを創出することを目指しています。
MVMNT Alternative Code Seriesとは
Alternative Code Seriesは、アーティストたちの創造的なアプローチを用いて、新たな規範・行動様式を生み出すR&Dプロジェクトです。現代の私たちが直面する課題の多くは複雑で、これらを克服するためには、私たちの価値観、信念、考え方を変えるしかありません。Alternative Code Seriesは、アーティストの問いと好奇心を起点としたR&Dを推進し、ユーザーひとりひとりが自身を主人公として語りたくなるナラティブなコンテンツとしてプロトタイプ(試作)し、体験可能なものとして提示します。
第一弾のアーティストは石原航
第一弾のコラボレーションアーティストとして、アーティスト・ハッカーとして活動している石原航氏と共同開発を行なっています。
石原氏は「ありえるかもしれないインターネット」というテーマに基づき、新たなアバター観やデジタルコミュニティの可能性を模索しています。総務省認定異能β(総務省公認の異才)保持者であり、WIRED Creative Hack Awardなどの受賞経験を持つ石原氏とともに、アートとテクノロジーの融合を通じて独自の視点で社会にアプローチします。
石原 航(アーティスト/ハッカー)
慶應義塾大学総合政策学部卒業、同学政策・メディア研究科博士課程を単位取得満期退学。 「ありえるかもしれないインターネット」をテーマに様々な作品、システムを制作・開発しながら新しいアバター観やデジタルコミュニティの可能性を思索・研究中。 総務省認定異能β(総務省公認のへんなひと)保持者。Ars Electronica 2019 Future Innovatorに選出。公益財団法人クマ財団奨学クリエイター4〜5期生採択。 主な受賞歴にWIRED Creative Hack Award 2021 準グランプリ、同賞 2018 特別賞、Campus Genius Contest 2019 審査員特別賞など。
https://kooh.me/
第1弾プロジェクト「SNEEZE」。TweetからSNEEZEへ。SNSでクシャミしよう。
石原航氏とのコラボレーション作品として、SNSのデータを活用したソーシャルインフォデミックゲーム「SNEEZE」を開発しました。SNEEZEは、ウイルスを「繋がりを感じる触媒」として善的に捉え直し、人類がCovid-19によって分断された“他者との繋がり”を、再びウイルスの力によって繋ぎ合わせるために開発されたツールです。
ウイルスが持つ人から人への偶発的な伝播性や拡散性をSNSでのリアクション行為に取り入れ、SNS上での情報拡散を「くしゃみ」をメタファーに、コミュニケーションをハックする新しい試みとなっています。
「SNEEZE」が生み出す新しい体験
SNS上の新たなインフルエンサーに
毎年猛威を振るうインフルエンザウイルスの語源は「影響」を意味するイタリア語の「influence(インフルエンス)」とされています。発信者は仮想ウイルスの培養主としてSNS上の新たなインフルエンサーになり、不思議な影響力を持つ“インフルエンザー”になることができます。
共通体験による不思議な連帯感
「ハクション!」「ハクション!」。誰かと同時にくしゃみをした時に感じる連帯感。SNEEZEではウイルスが分断したコミュニティを、ウイルスによって取り戻します。予期せぬ偶然の繋がりによって、共通体験を持つ者同士の不思議な連帯感を生み出します。
既存の限定イベントや抽選をアップデート
SNEEZEは、キャンペーンやプロモーションにも活用できる可能性があります。主催者は、ウイルスを培養することで、感染者限定のグッズ販売やイベント招待を行うことができます。これはウイルス感染を善意的に捉える新たなコードだと考えています。
「SNEEZE」の使い方
SNEEZEは、X(旧Twitter)で「ハクション!」と人から人に伝染する仮想ウイルスを自分好みに培養でき、自分の投稿をきっかけとした“偶然の繋がり”を楽しむことができます。キャンペーンやイベント、プロモーションツールとしての活用を視野に入れています。
1. 自分好みの仮想ウイルスを培養
オリジナルのウイルス名やアイコンイメージ、ウイルスがどのような特性を持つアカウントに伝染しやすくなるのかを設定します。ウイルスを生成した状態でツイートすることでインフォデミックをスタートします。
2. ハクション!Xで「くしゃみ」が広がる
投稿にリアクション(いいね!やリポスト)があると接触したユーザーに一定の確率でウイルスが伝染します。
感染したユーザーは、新たな宿主となりさらにn次的に伝染を拡大していきます。
3. 接触通知と感染チェック
濃厚接触と判定されたユーザーにはSNEEZEの公式アカウントより感染検査用ページのURLが通知されます。検査ページでは、自分のXアカウントが感染しているかをチェックすることができます。
4. 検査結果をXでシェア
ウイルスの種類によっては陽性者に向けた特別なメッセージが付いていることもあります。感染検査ページをシェアすることで「特別な体験」をみんなにお知らせすることができます。
※このウイルスはゲーム上の仮想のウイルスであり、感染してもアカウントやパソコン等に不具合は起きません。
SNEEZE ウェブサイト
https://mvmnt.tokyo/works/sneeze/
「SNEEZE」が生まれた背景、開発プロセスインタビュー
プロジェクトのメンバーであるCreative Executive/シニアディレクターの山田麗音と、コラボレーターであるアーティスト/ハッカーの石原航さんが「SNEEZE」に込めた思いや期待を語りました。
「パンデミックを「ハック」し、分断の社会における繋がりを可視化するソーシャルインフォデミックゲーム「SNEEZE」が目指すもの」
前編
後編
ロゴデザインについて
SNEEZEのロゴデザインは、くしゃみの瞬間に発する「ハクション!!」 のようなオノマトペを視覚的に表現し、遊び心のあるプロポーションにしました。くしゃみがもつ拡散力によって、文字が伸び、有機的に広がる様子を視覚化しています。
デザイナー
田村 育歩 (グラフィックデザイナー / グラフィックアーティスト)
1997年7月16日生まれ。愛媛県松山市出身。東京都在住。尾道市立大学芸術文化学部美術学科 グラフィックデザイン専攻を卒業。グラフィックデザイン、タイポグラフィ、映像、3DCG、コミッションワークなどの制作を中心に、グラフィック領域における視覚表現の探求を通じた、新しい情緒的価値の創造を実践しています。
主なWorksに パソコン音楽クラブ「FINE LINE」全曲トレーラームービー M07 “Omitnak”、minmi “Light it up” Cover artwork、AI OTSUKA REMIX PROJECT “さくらんぼ (Kan Sano Remix)” MVへのグラフィックワークの提供 など。 https://tamura-ikuho.com/
初めての「ハクション!」。一人目のくしゃみがXに登場
最初の「ハクション!」の拡散がスタート。
下記のツイートにいいねやリポストをすると、あなたも媒介者になることができます。最初のウイルスがこの先どこまで拡大していくのか、お楽しみに。
https://twitter.com/as_kou/status/1733787665542299711
α版のパイロットユーザーを募集中
本サービスのα版のパイロットユーザーとなっていただけるパートナーを募集しております。パイロットプログラムは無料で参加いただけます。パイロットプログラムでは本サービスを早期利用することができ、お客様のフィードバックによってより良いサービスへとアップデートしていきます。パイロットプログラムにご興味のある方は、下記問い合わせよりご連絡ください。
アーティストと共に、未知の価値や未来のシナリオを創造するパートナーを募集
MVMNTでは、アートドリブンで思想性・社会性のあるコンテンツ(新たな意味・世界観、きっかけ)をプロトタイピング、レガシーな手法をハックした伝達システムをつくり、コミュニティの力でXS~XXXLまで創造的な社会運動を起こすことを目指しています。アーティストやクリエイターなど、多様なクリエイターをパートナーに迎え、問いと今ある世界に別の可能性を提示します。コラボレーションにご興味のある方は、下記問い合わせよりご連絡ください。
MVMNTについて
お問い合わせ先
問い合わせ先:mvmnt@loftwork.com