宮崎県の延岡・日向エリアを中心に放送・情報通信事業を手掛ける株式会社ケーブルメディアワイワイが2022年3月に開設した、動画エデュテインメント施設「waiwai PLAY LAB」。2023年度グッドデザイン賞受賞。若年層の地元離れ、テレビ離れの課題を背景に、地域のケーブルテレビだからこそできる価値提供として、“動画エンターテイメントを拡張する市民活動のラボスペース”というコンセプトを策定。映像作家、デザイナー、建築家らとプロジェクトチームを組成し、空間のゾーニング、設備・機材、プログラムetc.をトータルでデザインした。
CLIENT | 株式会社ケーブルメディアワイワイ |
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WEB | https://waiwaiplaylab.com/ |
MEMBER | RYOSUKE HARA,TEPPEI KUROYANAGI、YASUYUKI FUKATSU( KNOW inc)、SHUNSUKE YAMANE(山根製作所)、YUMA HARADA(UMA/design farm)etc |
What kind of movement?
今や一般市民レベルの誰しもが映像を制作し世界中へシェアできる。こうした動画メディアの転換期を好機と捉え、地域の市民が動画で遊べる・学べる・発信・交流できる場と機会を仕組みとしてデザインした。映像による地域の情報発信が自走化し、市外との関係人口の増加や新たなコミュニティ、カルチャーが継続的に生まれ、発展していく物語が、地方都市・延岡の地で始まっている。
Approach
1. 地域の課題と機会を理解・抽出するための探索型リサーチ
地域の観光資源、アクティビティを体験するフィールドワーク、地元で街の活性化に取り組むプレイヤーへのヒアリングやワークショップを行い、課題の理解と理想の姿、ケーブルテレビに期待される要望の解像度を高めた。
2. 映像・暮らし・文化と異なる領域の
クリエイターを交えたチーム組成
映像作家のくろやなぎてっぺい氏、暮らしに関する課題解決に取り組むKNOW incの深津 康幸氏、文化や福祉や地域に関わるトータルデザインを手掛けるUMA/design farmの原田祐馬氏、延岡に移住した建築家の山根製作所の山根俊輔氏ほかとプロジェクトチームを組んで取り組んだ。
3. 地域で自走できるためのシナリオ、システム、プログラム、事業計画の策定
最も重要な成功要因を地域の住民の動画メディア・リテラシーの向上と位置づけ、体験→活動→発信のサイクルが起こるようなシナリオのモデルを策定。モデルが機能するように、空間、プログラムなどをトータルでデザインしていった。