領域横断型で革新的な未来を語る実験場として、新たなSF思考を作り上げるSFコミュニティ「imkp Lab.(イマケピ ラボ)」のコミュニティイベントを開催します。 未来ビジョンの創造・共有において現在注目されている「SFプロトタイピング」の手法を紹介し、誰もが作り手になって、もうひとつのストーリーを描けるようになる方法を紹介します。コミュニティでは、小説家に留まらずアーティスト・クリエイター・研究者・ビジネスパーソンが垣根を越えてコラボレーションし、未来を考える視点やマインドセットを探求します。
imkp Lab × SHOJINMEAT
3月6日(水)に培養肉 x 宇宙をテーマにしたこれからの食とライフスタイルを思索するイベントを開催!
第3回のテーマは「宇宙×培養肉」。ゲストスピーカーに、特定の研究組織や学術機関に属さず、バイオ技術の研究開発や細胞農業を社会へ伝えていくコミュニケーション活動を積極的に行っている市民科学の有志団体であるShojinmeat Projectをお迎えし、最先端のバイオテクノロジーを活用して作られる培養肉の最新情報や私たちがいつの日か居住しているかもしれない宇宙におけるライフスタイルについてお話しいただきます。
OUTLINE
日時:2024.03.6(Wed)19:00-21:30
会場:FabCafe Tokyo
(東京都渋谷区道玄坂1丁目22−7)
参加費: 一般1500円 学生1000円
主催: 株式会社ロフトワーク/MVMNT/FabCafe/Shojinmeat
PROGRAM
培養肉と宇宙がもたらす私たちの新たなエコシステムの可能性
Chapter 1: Introduction 10 分
■imkp Labについて
■SFプロトタイピングについて
Chapter 2: Talk Session 45分
テーマ: 培養肉 x 宇宙
■培養肉に関するインプットトーク
■培養肉の最新情報
■宇宙からみた培養肉の可能性
休憩 5分
Chapter 3:ショートワークショップ 75分
■〜未来の培養肉をソウゾウ(想像/創造)しよう〜
■講評
お知らせ: 15分
※ワークショップ参加者は必ず時間までにお越しください。
こんな人におすすめ
- SFの考え方を学び、作品制作に活かしたいと考えているアーティストやクリエイター、漫画家など
- コンピューテーショナルデザインやフードプリンターなど、テクノロジーを用いたフードデザインに興味のある方
- 様々な領域のアーティストやクリエイターと共に、クリエイティブなアイデアを生み出したいと考えている方
- ビジネスでSFプロトタイピングの活用を検討している方
What’s EVENT
培養肉と宇宙がもたらす私たちの新たなエコシステムの可能性
気候変動や人口増加、紛争問題に関連する食料輸出制限など、さまざまな課題が私たちの食環境において顕在化してきている中で、フードテックと呼ばれる一連の技術開発や、持続可能な食品開発が注目されています。これらの挑戦に対応するため、培養肉という革新的な解決策が登場しました。これは動物の細胞を使用して実験室内で肉を生産(栽培)する技術であり、環境への影響を大幅に削減しつつ、動物福祉の問題にも対処し、食料安全保障を強化する可能性を秘めています。
さらに、地球外で暮らすという視点を取り入れることで、食糧生産の概念を拡張し、惑星間での持続可能な食糧システムの構築についても考察できると考えています。異なる生態系や環境条件下での食の可能性を探ることで、我々の想像力を刺激し、これまでになかった食料の栽培方法を思索するきっかけを提供します。
新しい食のシステム、サービス、食品を生み出すためには、これまでの食に関する知識や技術を身につけるだけでなく、人間・地球にとって望ましい食のあり方を問い直し、SF思考を通してこれまでになかった食文化をデザインすることが、今求められています。本イベントでは、培養肉や地球外で暮らす視点を取り入れることで、新たな食の可能性を模索していきます。
生成AIを使って培養肉をプロトタイピングしよう。
イベント前半では培養肉や宇宙に関するトークセッションを開催します。実際に細胞の観察をすることができ、培養肉や宇宙での生活に関するディスカッションを参加者とともに行います。
イベントの後半では、短時間で培養肉をデザインするショートワークショップを行います。
今はまだ馴染みのない培養肉をデザインすることを通して、未来のテクノロジーやライフスタイルの変化、異なる文化の影響を考慮しながら、私たちの暮らしや文化がどのように変化するかをSF思考と組み合わせて考察します。
培養肉や宇宙での生活をソウゾウすることで食べ物の枠を超えて、未来のライフスタイルや社会の変革を想像し、デザインに反映させていきます。
SFプロトタイピングでは、一般的にテキストベースの小説という形でアウトプットを制作しますが、本ワークショップでは、未来の暮らしなど起こりうる環境や行動の変化をぎゅっと握り、ありうるかもしれない「培養肉」をソウゾウします。
SHOJINMEAT PROJECT
本物の肉なのに、牧草地もいらないし、動物も殺さない。
純粋に細胞を増やして作る肉、「純肉(cell-based meat)」です。
Shojinmeat Projectは、純肉やバイオの技術が特定利益ではなく民意によって使われるように、
1.一般の方も使えるバイオ技術の開発
2.誰もが各分野から参画できる開かれた対話を軸とした活動をしている、
有志団体・同人サークルです。
SHOJINMEAT ウェブサイト: https://shojinmeat.com/wordpress/
Speaker
Naoki Tadokoro
田所 直樹
Shojinmeat Project
大学院時代に研究の世界に惹かれ、3Dプリンターによる心臓組織の構築と心毒性検査システムの開発に携わる。卒業後、大手化粧品会社に入社し、研究開発を行う。再生医療とフードテックの人類へ不老不死をもたらす可能性に興味を抱き、培養肉の一般普及を目指す市民研究団体であるShojinmeat Projectに所属し、趣味で細胞を培養して培養肉の研究を行いつつ、バイオ研究の敷居を下げるために学会発表や学校での研究ワークショップを行い、誰もが趣味で研究できる世界を目指している。
Ryutaro Nishimura
西村 隆太郎
Ph.D of Life Science, Shojinmeat Project
Shojinmeat で培養肉の実験やサイエンス講師やイベント開催など行っている。
生命の不思議についてもっと知りたく、大学の博士課程まで生物学を専攻し、遺伝子組換え技術を用いて遺伝子の機能解析の研究を行っていた。
本業はインフラエンジニアだが、採用面談、新規事業立上げ、IT講師、IT 教材作成、他社協業活動、Web記事執筆、中途入社教育オンボーディング、品質マネジメントシステム、ビジネスコミュニケーション導入支援業務など幅広く仕事をこなす。
興味は主にバイオとITだが、わくわくすることが好きなので、様々なことに興味あり。
Kosuke Shoji
荘司 弘祐
宇宙を目指す学生向け就活進学相談所Up to U共同代表
宇宙に関わる多様な選択肢、ハードルの低さを伝えるべく、大学院で文化人類学専攻し、「宇宙」に関わる人たちについて研究している。バックパック旅とONE OK ROCKと少年ジャンプが大好き。
Shoya Maruyama
丸山 翔哉
MVMNT プロデューサー/ サウンドアーティスト/ imkp Lab 所長
1994年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部を経て、サウンドアーティストとして活動。
2023年4月プロデューサーとしてMVMNTに参画。MVMNTでは主に研究開発事業やサービスデザインなどMVMNTの自主事業に携わっている。
アーティスト活動において聴取環境についてのサウンドスタディーズのリサーチから音響表現を中心に、サウンドメイキング、インスタレーション、VRの制作を行う。2022年から3DCGアーティスト、映像作家3人によるアートリサーチコレクティブIEEIRを結成し、多方面でコラボレーション制作も行なっている。主な受賞歴にNEWVIEW AWARD 2022グランプリなど。